IT企業のWEBサイトに合う配色は?先進的でも読みにくくしないコツ

TIPS

IT企業のWEBサイトを先進的に見せようと、暗い背景や鮮やかな光のような色を増やすと、サービスの説明が読みにくくなることがあります。技術力を伝えるには、見た目だけでなく「何を依頼できるか」「どんな仕組みを作るか」「相談の入口はどこか」が分かることも大切です。ここでは架空の受託開発会社のサービス紹介ページを例に、アクセントの鮮やかさを残しながら情報を読みやすくする配色を考えます。

鮮やかな色は短いアクセントに、詳しい説明は明るい面に置く

まずページ冒頭の大きな紹介領域と、サービスの詳しい説明を分けます。冒頭は濃い背景と短い見出しで印象を作り、開発内容・支援範囲・事例の説明は明るい背景に濃い文字を載せる方法があります。色の効果は見る人や周囲の面積によって変わるため、「蛍光色を使えば先進的になる」とは決めつけません。

受託開発会社なら、「業務システムの開発」「既存システムの連携」といったサービス名、依頼前に確認する事項、相談方法を見出しで示します。技術的な仕組みを矢印で示す図も、色の異なる箱だけで説明せず、「入力」「確認」「更新」のような文字を添えます。コード画面の画像などを載せる場合も、読ませる説明文と画像を別の面にして整理しましょう。

色の調整では、まず長い文章を読めるようにし、その後で目立たせたい短い線や印に鮮やかな色を足します。操作ボタンまで同じ明るい色にする必要はありません。

受託開発会社のサービス紹介を修正前後で比べる

架空のページでは、冒頭の背景を濃い紺色 #142B49、見出しを白 #FFFFFF とし、文字と背景のコントラスト比は約14.27:1です。コントラスト比とは2色の相対的な明るさの差です。HEX(#に続く6桁の英数字でWEBの色を指定する書き方)で色を記録します。鮮やかなミント色 #69F0E7 は短い飾り線に限って使い、長い説明文の文字色にはしません。

  • サービス説明:ページ背景は薄い青灰色 #F5F8FC、説明カードは白 #FFFFFF にします。見出しと本文は濃い青灰色 #25334A とし、白いカードとの比は約12.72:1です。補足説明に使う灰青色 #4B5E73 も、白いカードと約6.67:1あります。
  • 技術の流れを示す図:「入力→確認→更新」の箱を淡い青緑 #E8F5F7、文字と矢印を濃い青緑 #1D4F69 にすると約7.93:1です。色だけで処理の順序を示さず、番号やラベルも残します。図は架空の説明例で、実際の開発工程を定めたものではありません。
  • 相談ボタンの修正前:明るいシアン #65EDE4 に白文字 #FFFFFF で「開発について相談する」と表示すると、約1.42:1しかなく、通常サイズの文字の基準を満たしません。
  • 相談ボタンの修正後:濃い青 #2556A8 と白文字 #FFFFFF にすると約7.06:1になり、周囲の薄い青灰色 #F5F8FC とボタンの差も約6.63:1です。通常の「開発事例を見る」は下線付きの文字リンクにして、相談ボタンとは形でも区別します。

白いカード #FFFFFF と外側の背景 #F5F8FC の差は約1.07:1と小さいため、区切りが重要なら余白に加えて灰青色 #6C829C の枠線を使えます。枠線と白いカード #FFFFFF の比は約3.95:1、外側の背景 #F5F8FC との比は約3.71:1です。

小さな画面と操作状態で「読める先進性」を確かめる

修正後は、サービス名から技術説明、事例、相談へと順番に読めるか確認します。スマートフォンでは技術図の文字が小さくなったり、矢印とラベルの対応が崩れたりするため、必要なら箱を縦に並べます。文字を画像だけに埋め込まず、拡大表示でも説明が残る構造にします。

キーボードで操作している位置には、フォーカス表示(現在操作対象になっている場所を示す輪郭など)を付けます。白いカード上で濃い青緑 #1D4F69 の輪郭を使う場合、白 #FFFFFF との比は約8.84:1です。実際のボタンや背景との隣接部分も確認し、色だけで選択状態やエラーを伝えず、文字や形を併用します。

WCAG 2.2(WEBコンテンツの利用しやすさに関するガイドライン)のAA水準では、通常サイズの文字と背景は原則4.5:1以上、識別に必要な操作部品の輪郭などは隣接色と原則3:1以上が基準です。今回の数値は不透明な単色の計算値で、画面全体の適合を保証しません。HueRollでは色の候補や選択色と白・黒のコントラストを確認できますが、任意の2色の比較やAA・AAAの自動判定はできません。完成画面の組み合わせは別途確かめましょう。