支子色のカラーコードと色見本|配色に取り入れるには?
支子色(くちなしいろ)は、クチナシの実を用いた染め色に由来する、少し赤みを帯びた黄色です。明るい色ですが、和色の名前から一つのカラーコードが決まるわけではありません。ここでは資料別の色見本を比べたうえで、和菓子の紹介カードとイベントの告知バナーに使う方法を考えます。
支子色の読み方と、資料によって異なるカラーコード
支子色は「くちなしいろ」と読み、「梔子色」とも書きます。色の名前はクチナシの実を使った染料に由来します。HEX(ヘックス)は、Webで色を指定する「#」と6桁の英数字で表したカラーコードです。色名資料を比べると、次のように少し違う黄色が紹介されています。
RGB 251・202・77|和色大辞典
RGB 230・198・92|I-IRO
和色大辞典の支子色#FBCA4Dは黄みの中にオレンジ寄りの温かさを感じる色、I-IROの梔子色#E6C65Cはやや落ち着いた黄色の例です。どちらかを唯一の「正しい支子色」とせず、採用する資料名とコードを一緒に残しましょう。なお、RGBは赤・緑・青の光の成分を数値で表す形式です。2つの見本のコントラスト比は約1.08:1なので、隣り合わせにしても明るさの差は小さくなります。
和菓子のカードとイベントバナーへの取り入れ方
例A:季節の和菓子を紹介する商品カード。カードの背景を温かいオフホワイト#FFF9EF、商品名・価格・説明文を濃いチャコール#2C2924にします。和色大辞典の支子色#FBCA4Dを「季節限定」と書いた小さなラベルの背景に使い、ラベルの文字はチャコール#2C2924にします。「商品を見る」ボタンは深い緑#284F43に白#FFFFFFの文字を合わせます。黄色を広い背景にせず、目立たせたい情報に限定することで、商品写真と案内を分けやすくなります。
この例のコントラスト比は、チャコール#2C2924とオフホワイト#FFF9EFで約13.83:1、チャコール#2C2924と支子色#FBCA4Dで約9.42:1、白#FFFFFFと深い緑#284F43で約9.17:1です。
例B:夕方の工芸イベントの告知バナー。背景を深い青緑#263A36にし、「工芸展開催」の見出しと日時をオフホワイト#FFF9EFで表示します。I-IROの梔子色#E6C65Cは「会場案内」ボタンの背景に使い、ボタン文字を深い青緑#263A36にします。黄色をボタンに集める構成なら、暗い背景の中で操作場所を区別できます。文字と背景の比は、オフホワイト#FFF9EFと青緑#263A36が約11.52:1、青緑#263A36と梔子色#E6C65Cが約7.24:1です。
薄い背景との境界と白文字には注意する
支子色#FBCA4Dとオフホワイト#FFF9EFの色面同士は約1.47:1と近く、カード上の黄色いラベルの形が目立たない場合があります。ラベルの境界を操作や識別の手がかりにするなら、チャコール#2C2924の細い枠線を添える方法があります。また、支子色#FBCA4Dに白#FFFFFFの通常サイズの文字を載せた場合は約1.54:1しかありません。
WCAG(Webコンテンツを利用しやすくするための指針)2.2のレベルAAでは、通常サイズの文字と背景に原則4.5:1以上、大きな文字には3:1以上のコントラストが必要です。黄色の面には濃い文字を選び、小さな表示やスマートフォンの幅でも確認してください。色だけで「限定」などの意味を表さず、言葉でも示します。
HueRollではHEXで色を調整し、選択色と白・黒のコントラストを確認できます。ただし、任意の2色同士の比較やWCAGの自動合否判定には対応していません。この記事の組み合わせのコントラスト比は別途計算しています。