医療系WEBサイトの配色はどう決める?情報を見やすく整理する色選び

TIPS

医療系WEBサイトの配色は、白や青を使うだけでは決まりません。受診を考えている人が、診療科、診療時間、予約方法、アクセス、休診のお知らせを迷わず探せることが重要です。情報ごとに色の役割を分け、落ち着いた見た目と操作の分かりやすさを両立する考え方を紹介します。

色を決める前に、患者が探す情報を整理する

まず、ページを開いた人の目的を並べます。初めて受診する人なら診療内容と所在地、再診の人なら受付時間や予約方法を優先して探すかもしれません。医院のトップページでは、診療時間・休診日、診療科、予約案内、アクセスを独立した見出しで整理すると、色を付ける場所も決めやすくなります。

診療科の一覧や検査の説明は同じ系統の穏やかな色でまとめ、予約への入口だけ濃い操作色を使います。一方、臨時休診や受付時間の変更は通常の案内と分け、日付と具体的な変更内容を明記します。色は情報の優先順位を補助するもので、内容そのものを置き換えるものではありません。

色を増やすよりも、通常の案内・利用者が操作する場所・変更のお知らせという役割を最初に決めることが、見やすいページへの近道です。

診療案内・予約・休診情報を分ける配色例

地域のクリニックを想定した一例です。HEX(ヘックス)は、WEB上の色を16進数で指定するカラーコードです。

  • 全体背景:青みのオフホワイト #F6F9FB。本文の周囲に広く使い、余白を明るく保ちます。
  • 診療時間と診療科のカード:白 #FFFFFF。背景との差は約1.06:1と小さいため、見出しや余白、必要に応じて枠線で区切ります。
  • 初診案内などの補助面:淡いブルー #E6F1F5。通常の案内を一まとまりにし、強い色を広い面積に使いません。
  • 本文:濃いチャコール #293741。オフホワイト #F6F9FB の上で約11.57:1、白 #FFFFFF の上で約12.23:1のコントラスト比です。
  • 見出しとテキストリンク:深いブルー #24566D。白 #FFFFFF の上で約7.99:1、淡いブルー #E6F1F5 の上で約6.95:1です。リンクは下線でも区別します。
  • 「WEB予約」ボタン:深いブルー #24566D の背景に白 #FFFFFF の文字。コントラスト比は約7.99:1で、主な操作を同系色でまとめられます。
  • 休診・受付変更のお知らせ:淡い黄み #FFF2D8 の背景に濃い茶色 #795214 の文字。約6.25:1の差を確保し、「休診のお知らせ」などの見出しと対象日を付けます。
  • 入力欄の枠線:ブルーグレー #617985。白 #FFFFFF の入力面に対して約4.58:1、淡いブルー #E6F1F5 に対して約3.99:1です。背景色のわずかな違いだけに頼らず入力場所を示せます。

この例では、青系を案内と予約の共通色にし、黄みのある色を変更のお知らせに限定しています。強い色同士を広く並べず、情報の種類と操作の役割を見分けられるようにする構成です。

読みやすさと操作状態を最後に確認する

淡い背景同士は見た目が近いため、カードや入力欄の存在をその色差だけで表さないことが大切です。予約ボタンには具体的な文言を入れ、電話での受付とWEB予約も名前で区別します。休診情報は色だけで示さず、日時と対象の診療科まで文章で知らせましょう。

WCAG(WEBコンテンツを利用しやすくするためのガイドライン)2.2のレベルAAでは、通常サイズの文字と背景のコントラスト比は4.5:1以上、大きな文字は3:1以上が基準です。入力欄の境界など、操作に必要な非テキストの表示は隣接色との3:1以上が目安ではなく基準となります。ここに挙げた文字と枠線の組み合わせは該当する数値を満たしますが、ページ全体のアクセシビリティ適合を保証するものではありません。

最後にスマートフォンでも見出し、受付時間、予約入口、休診案内を順番に確認します。色を変更した場合は、実際に隣り合う色でコントラストを再計算してください。HueRollでは色コードや選択色と白・黒とのコントラストを確認できますが、任意の2色の比較やAA適合の自動判定はできないため、組み合わせごとの確認は別途必要です。